上巳の節供―雛人形・雛図・雛飾り―
(2024.2.16更新)
2024年2月7日(水)~3月4日(月)
3月3日は雛祭り。この日は女子の成長や健康が願われます。雛祭りは別に上巳の節供とも呼ばれます。中国では、上巳(3月はじめの巳の日)に曲水の宴という水辺での禊祓の儀が営まれ、日本にも早くに伝わりました。祓いには人形代が用いられましたが、この形代と、飯事遊びの風習で用いられる紙の人形が結びつき、雛人形の源流となったと考えられています。
室町時代初期の歌人・飛鳥井雅世の和歌に「都には弥生の空の長閑けくてひなの遊びを思ひやるかな」とみえ、中世には3月節句の時期に雛遊びが固定していたようです。一方、壇を組み雛人形を飾る風は江戸時代に入ってからの風習とみられ、後水尾天皇の宮中で雛祭りが営まれたことで、次第に民衆へ広まったとされます。
ここでは、江戸時代の古今雛をはじめ、版本にみえる雛市のようすや雛飾り、雛図など、上巳の節供にちなむ資料を展示いたします。
(俵)
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