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(2024.10.30更新)
「心斎橋ときもの ―小大丸260年のあゆみ―」
 
会 期 令和6年10月30日(水)~12月23日(月)
※火曜日休館
会 場 8階 特集展示室
時 間 9:30~17:00
※入館は閉館30分前まで
観覧料 常設展示観覧料でご覧いただけます
主 催 大阪歴史博物館
協 力 株式会社 小大丸、株式会社 小大丸ビル

大阪歴史博物館では、令和6年(2024)10月30日(水)から12月23日(月)まで、8階特集展示室において、特集展示「心斎橋ときもの ―小大丸260年のあゆみ― 」を開催します。

大阪の中心市街のひとつである心斎橋は、近年賑やかさを増しています。そうしたなか本年3月に心斎橋筋の老舗しにせ呉服商・小大丸こだいまるが創業260年を区切りにその歴史に幕を下ろしました。明和元年(1764)に古着商として開業した小大丸の前身・大和屋やまとやは、天明5年(1785)には心斎橋筋へと進出し、ほどなくして武士から庶民に至るまで、あらゆる階層の人々の衣生活を支えるようになった呉服商でした。また小大丸の歴代当主・白井忠三郎は、心斎橋のためにも大きな役割を果たした地元の名士でもありました。

本展覧会では、商業地としての心斎橋の発展と呉服商・小大丸のあゆみについて、歴史資料と近代の服飾品によって振り返ります。大阪・関西万博の開催を来年に控えさらなる変容をとげる心斎橋の歴史とともに大阪の衣生活や服飾文化の変化に目を向ける機会となれば幸いです。


解説リーフレット

解説リーフレット(PDF)はこちらよりダウンロードできます。

解説リーフレット
【1.3MB】
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主な展示資料

展示資料数:約50点
(1)昭和10年(1935)の小大丸店頭(左)と店頭提灯(右)
昭和10年(1935)の小大丸店頭(左)と店頭提灯(右)
ともに『写真心斎橋』(大阪歴史博物館蔵、柴垣和夫氏寄贈)所収
昭和10年に刊行された『写真心斎橋』の「小大丸呉服店」の紹介には「呉服店の総元締といっても過言ではない同店は、古典の店容の中に、最も新らしく(ママ)権威ある色と柄を盛る、その健実(ママ)の商策は時代を超へ、店内に醸さるゝゆかしき匂ひは永遠の流行性を帯びる、同店こそは全専門店の誇りでなければならぬ」とあります。店頭に設けられた大きな開口部を持つショーウインドウはその商売の盛んであったことを知らしめています。
奈良時代の土器と瓦
有物ありもの勘定帳かんじょうちょう
天保5年(1834)
大阪歴史博物館蔵(白井清一郎氏寄贈)
小大丸を経営した白井家の祖・大和屋忠三郎は、明和元年(1764)に大坂で古着商・大和屋として開業、天明5年(1785)には心斎橋筋へと進出しました。この資料は半年ごとに行われた大和屋の資産の決算帳簿で、天保5年(1834)9月のものです。
>鶴図染振袖
鶴図つるず染振袖そめふりそで
昭和時代
株式会社小大丸蔵
昭和5年(1930)に小大丸で調製された友禅染の婚礼衣装です。大阪人の好みに沿った《はんなり》とした図様は、円山応挙の鶴図を写したといいます。友禅独特のぼかかし込みの技法を活かして染められた鶴図がじつに見事です。それに対して背景は黒と緑のグラデーションを組み合わせた抽象的な草木を配置し、鶴の写実性を引き立てる絶妙な仕上がりとなっています。
向鶴菱文振袖
向鶴むかいつる菱文振袖びしもんふりそで
昭和時代
株式会社小大丸蔵
戦時中の昭和17年(1942)に呉服商・小大丸こと白井家に輿こし入れした女性の婚礼衣装で、鶴を大胆にアレンジした《すい》な一領となっています。ほかに紅白梅図振袖や三枚さんまいがさねの婚礼衣装も持参しています。戦時中は国民服や婦人標準服の導入、衣服切符の配布などの統制が行われていましたが、老舗呉服商への輿入れにふさわしい婚礼衣装を調えたことが伺えます。

関連行事

展示解説
【日 時】 令和6年11月2日(土)
午後2時から30分程度
【担 当】 中野 朋子(大阪歴史博物館 学芸員)
【会 場】 大阪歴史博物館 8階 特集展示室
【参加費】 無料(ただし、入場には常設展示観覧券が必要です)
【参加方法】 当日直接会場へお越し下さい。(※事前申込不要)
ミニ講座と座談会「 ― 観て 聴いて 考える ― 心斎橋ときもの これまでとこれから」
心斎橋と〈きもの〉を取り巻く状況に限らず、最近のまちや文化的な背景の変化は著しい変化が見られます。そこで第1部では、大阪や阪神間の暮らし・文化に深い想いを寄せる研究者が〈心斎橋〉や〈きもの〉をキーワードに、《これまで》の歴史について語ります。第2部は座談会で、第1部の登壇者に加え、呉服商・小大丸の関係者をお招きして《これから》の心斎橋や大阪のきもの文化について考える機会としていきます。
【日 時】 令和6年11月24日(日)
午後1時30分~4時(午後1時より受付開始)
【会 場】 大阪歴史博物館 4階 講堂
【募集人員】 200名
【参加方法
ならびに参加費】

はがきによる申込は受け付けておりません。
①インターネットによる事前申込:参加費1,000円
→Pass Marketにてチケットをご購入ください。
②席に余裕があるときは、当日受付をおこないます。
参加費1,200円→直接会場にお越しください。
※いずれの場合も特集展示の観覧には別途入館料が必要です

《申込期限》
令和6年 11月23(土)23時59分


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お申し込みはこちら
【内 容】 《第1部》ミニ講座「心斎橋の《これまで》」
(1)「モダニズム心斎橋ふたたび」
橋爪節也氏(大阪大学名誉教授)
(2)「阪神間の女性気質〜「心ブラ」再考〜」
明尾圭造氏(大阪商業大学教授、商業史博物館主席学芸員)
(3)「モードとデザインのまち・心斎橋、《きもの文化》は消えたのか?」
中野朋子(大阪歴史博物館学芸員、本展企画担当)

《第2部》座談会「心斎橋筋ときもの これまでとこれから」
(登壇者) ※順不同
白井禎一氏(株式会社小大丸)
白井良司氏(株式会社小大丸ビル)
橋爪節也氏(大阪大学名誉教授)
明尾圭造氏(大阪商業大学教授、商業史博物館主席学芸員)
中野朋子(司会、大阪歴史博物館学芸員)


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