玩具と軍歌~近代日本の子どもの身近にあったもの~
(2025.1.21更新)
令和7年1月18日(金)~4月21日(月)予定
いつの時代も、子どもは成長過程に応じてさまざまな玩具で遊び、音楽に触れてきました。これらの玩具や音楽から、その時代の社会思想や流行を読み解くことができます。
日清戦争から日露戦争までの時期に作られたと思われる当館所蔵の近代玩具と歌集には、当時の軍国主義的イデオロギーが色濃く反映されています。遊びや歌を通して、近代日本が子ども達に求めてきたものは何か、振り返ります。
(奥本)
教育玩具日本必勝海戦遊技
近代 中野武治氏寄贈 本館蔵
日露戦争の日本海海戦を題材にした玩具で、的を水雷艇に見立てた空気銃で打ち倒し、最後に砲台に的中すれば日本軍の勝ちとなるゲーム。男子の海軍国防思想を養成するために作られました。
新編帝国軍歌 明治29年 三木書店発行
明治29年(1896) 中野武治氏寄贈 本館蔵
学校で子ども達が唱歌できるような軍歌を選定した歌集。軍歌は明治27年(1894)の日清戦争を機に盛んに歌われるようになり、軍歌を通して「忠君愛国ノ士気」を醸成することが期待されていました。唱歌作曲者が軍歌を手掛けるなど、唱歌の持つ道徳教育の側面と軍歌の持つ愛国思想が影響を与え合い、歌が量産されていきました。
フロア / 7階 |
コーナー /地域のなかの戦争 |
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