(2025.9.1更新)

会 期 | 令和7年11月5日(水)~令和8年1月12日(月・祝) ※火曜日・年末年始(12月28日~1月4日)休館 |
会 場 | 8階 特集展示室 | 時 間 | 9:30~17:00 ※入館は閉館30分前まで |
観覧料 | 常設展示観覧料でご覧いただけます |
主 催 | 大阪歴史博物館 |
大阪歴史博物館では、令和7年(2025)11月5日(水)から令和8年(2026)1月12日(月・祝)まで、8階特集展示室において、特集展示「デザインの玉手箱・鐔」を開催します。
刀剣の外装を彩る鐔は、刀装具のなかで最も目立つ金具です。特に鉄の透鐔にはさまざまな趣向を凝らしたデザインが施されています。
当館では、平成30年(2018)度に、関西最大級の刀装具コレクターであった勝矢俊一氏(1895~1980)旧蔵の刀装具類927点の寄贈を受けました。
本展では寄贈された勝矢コレクションの刀装具から、透鐔のデザインに着目し、未公開作品を含む約40点を展示します。直径10センチにも満たない世界に繰り広げられるデザインの妙をお楽しみください。
主な展示資料
展示資料数:約40点
旧蔵者の勝矢俊一氏は、刀装具のコレクターであり、かつ刀装具研究者でもありました。そのため同氏のコレクションには、研究上の比較検討のために集めたと思われる、よく似た構図の作品群があります。
この6枚の鐔はいずれも馬を透彫にした構図ですが、馬の顔やたてがみの表現が少しずつ異なります。この違いが写し崩れなのか、意図的なデフォルメなのかは分かりませんが、六頭の姿かたちの違いをお楽しみください。
この6枚の鐔はいずれも馬を透彫にした構図ですが、馬の顔やたてがみの表現が少しずつ異なります。この違いが写し崩れなのか、意図的なデフォルメなのかは分かりませんが、六頭の姿かたちの違いをお楽しみください。
定道は江戸時代の丹後の人です。この鐔は、波にたわむれる愛らしいウサギを思い切った構図でとらえた作です。世に知られていた謡曲「竹生島」の一節「月海上に浮かんでは、兎も波を走るか」をイメージしたものと考えられます。波と兎を取り合わせた意匠を見て、江戸時代の教養人ならば「竹生島」と読み解くことは容易だったことでしょう。
作者は江戸時代後期の染谷知信。文人画家の谷文晁に絵を学んだと伝えます。この鐔は、縦長楕円の地板に、川を渡る人や家屋で憩う人、そして遠景には山を配し、水墨山水画のような世界を表した作です。
さまざまな金属の表面には特殊な形状の鏨で凹凸がつけられ、質感に表情が加えられます。このような表現は、筆致の細やかな違いを重視する文人画の影響を受けたものと考えられます。
さまざまな金属の表面には特殊な形状の鏨で凹凸がつけられ、質感に表情が加えられます。このような表現は、筆致の細やかな違いを重視する文人画の影響を受けたものと考えられます。
関連行事
展示解説 | |
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【日 時】 | 令和8年(2026)1月10日(土) 午後2時から30分程度 |
【担 当】 | 内藤 直子(大阪歴史博物館 学芸員) |
【会 場】 | 大阪歴史博物館 8階 特集展示室 |
【参加費】 | 無料(ただし、入場には常設展示観覧券が必要です) |
【参加方法】 | 当日直接会場へお越し下さい。(※事前申込不要) |