引札と広告
(H26.6.27更新)
平成16年7月14日(水)~8月16日(月)(予定)
明治時代 本館蔵(柴垣コレクション)

これは心斎橋筋の伊藤仁寿堂の引札です。この店は、お香の老舗です。薫香・線香のほか、カイロ灰・せっけん・におい袋・歯みがきを扱っていると記されています。図柄は、川に流れる紅葉で風流なものです。この店の引札には、紅葉の絵柄はそのまま生かして、異なった字句や絵を加えたものもあったようです。
明治17年(1884) 本館蔵(柴垣コレクション)

こちらも心斎橋筋の老舗・久保田扇舗(みのや)の引札です。にぎわう店頭の様子を活写しています。看板やのれんに「の」の字が三つあり、これで「みのや」を示しています。左上の朝日の下に見える鉄橋は、心斎橋です。また、両端に明治17年(1884)各月の日曜表(カレンダー)が付けられています。
今回は、新しい引札を展示します。「引札」はチラシのことで、江戸時代や明治時代さかんに作られていました。明治時代の引札は、色刷りの美しい図柄を用いたものが多いのですが、その多くは既成の絵柄で、そこに店名・商品名だけをその店舗用に刷り込んだものです。他に、その店オリジナルのもので、店頭の情景などを描いたものがあります。また年頭にあたって、その年の暦(カレンダー)を入れた引札もあります。この機会に、多彩な引札の世界をお楽しみください。
フロア / 7階 | コーナー / くらし―引札と広告 |
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