大阪市立小学校の建築部材
(H26.6.24更新)
平成21年6月10日(水)~8月24日(月)(予定)

旧大阪市立集英小学校建築装飾

旧大阪市立愛日小学校
玄関床モザイクタイル
玄関床モザイクタイル
ホテルと見間違うような建物。それが大正時代から昭和初期に建てられた大阪市中心部の小学校校舎に対する当時の評価でした。
今から70~80年前、大阪では開発に伴い多くのビルディングが建てられました。その中で、銀行やホテルとくらべても見劣りしないといわれたのが、小学校の校舎でした。当時普及し始めた鉄筋コンクリート造を用い、地上3~4階建の立派な校舎が建てられました。豪華な校舎建設の背景には、当時学区ごとに資金を出し、他の学区と競い合うような校舎を建てていたことが挙げられます。かつて、市民が優れた教育環境のために投資した成果として、これらの校舎は全国でも先端を行くものとなり、最近まで現役として活躍していました。しかし、都心部の人口減少や再開発のため、近年次々と取り壊されました。
大阪歴史博物館では、北船場に学区のあった旧大阪市立集英小学校校舎(昭和2年竣工)と同愛日小学校校舎(昭和4年竣工)の建築部材を収集しました。二つの学校は現在統合され、大阪市立開平小学校となりました。建築部材は校舎の断片に過ぎませんが、当時の大阪の人びとが教育環境の向上を競い合った時代の空気が染み付いています。
最近、近代建築が話題を集めていますが、これらの建築部材を通してその魅力を再考していただければ幸いです。
フロア / 7階 | コーナー / 近代都市の建設 |
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