切嵌細工(きりばめざいく)
(H26.6.10更新)
平成24年12月19日(水)~ 平成25年1月28日(月)(予定)

明治時代 堺市 八星ツネ氏制作 本館蔵
切嵌細工の手法で作られた小筥類です。手提小筥は猩々を図柄としています。島台型の小筥は尉と姥の人形を収納できるようになっています。扇形小筥は小物入れとして作られています。それぞれ細かな手仕事によって仕上げられています。

明治時代 堺市 八星ツネ氏制作 本館蔵
切嵌細工の手法で牡丹と木蓮を作り、それを縮緬の手提袋の表と裏に縫い付けています。女性の美しさと清楚さを、二つの花によって表現したものといえます。
切嵌細工とは、布地の一部を切り抜き、そこに別の布を嵌め込んで縫い合わせることで絵柄や文様をつくる技法です。この技法は、古くは陣羽織や火事装束などの背紋や文様に使われていました。明治時代になると、切嵌細工は女学校などで和裁の教材として扱われ、また昭和戦前期には「手芸」の一種として嗜まれていました。
今回展示の作品は、明治7年頃に生まれた堺の八星ツネ氏が明治中期に制作したものです。この機会に是非、明治時代の女性が丹念に仕上げた手芸品のすばらしさをご覧いただければ幸いです。(伊藤廣之)
フロア / 7階 | コーナー / 美術工芸の諸相 |
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