近世大坂の骨細工-双六駒の製造-
(H25.5.28更新)
平成24年12月19日(水)~
2012年3月に中央区道修町3丁目で行われた大坂城下町跡の調査で、双六の駒を製造するための骨細工に係わる廃材が大量に見つかりました。盤双六は2個 のサイコロを振り、出た目に応じて盤上の駒を動かすゲームで、NHKの大河ドラマ「平清盛」の中でもキーアイテムとして使われていました。
初公開となる今 回の資料は江戸時代の初め頃のものですが、奈良時代の聖武天皇が愛用したとされる双六盤が正倉院御物に伝わるなどその伝来は古く、貴人から庶民まで幅広い 層が興じたことが知られています。
出土した資料を観察すると、ウシの足の骨が材料として多く使われており、中には駒の外形を割付けたコンパス痕が残るもの もあります。当遺跡では骨細工に係わる資料が数カ所で見つかっていますが、本例は製品の内容や製造過程が分かる貴重な事例といえます。
(池田研)
製造過程の加工骨

駒完成品

フロア / 9階 | コーナー / 天下の台所 |
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