「秋」の墨書土器-大阪市内出土の古代文字資料-
(H26.9.24更新)
10月1日(水)~12月1日(月)(予定)
暑い夏が去り、さわやかな秋の季節をむかえました。読書にハイキング、スポーツ、そして食欲の秋、楽しみが多いですね。
ところで、大阪市天王寺区の細工谷遺跡では、墨で「秋」と書かれた須恵器杯(奈良時代:8世紀)が出土しています。今の季節にぴったり、と思いたいところですが、季節の秋を意味するのではなく、おそらく人名もしくは地名の一部と思われます。
大阪市内では古代の文字資料が各地で出土しています。文献記録が少ない時代であるだけに、これらの墨書土器は私たちがまったく知らなかった過去のことを伝えてくれるかもしれません。
今回の展示では、この「秋」と書かれた墨書土器のほかに、大阪市平野区長原遺跡で出土した「古市里」の墨書土器など、普段は常設展示に陳列されていない資料を展示します。この機会に是非ご覧ください。
(寺井誠)

墨で「秋」と書かれた須恵器杯
(天王寺区細工谷遺跡出土 8世紀 大阪市指定文化財)

墨で「百尼」と書かれた上に葉の絵が描かれた土師器杯
(天王寺区細工谷遺跡出土 8世紀 大阪市指定文化財)

墨で「上総」「何原」「古市里」と書かれた土師器杯・須恵器杯
(平野区長原遺跡 8世紀)
フロア / 10階 | コーナー / 特設展示コーナー |
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