彼岸に「死」を想う ~大念仏寺蔵「九相詩絵巻」~
(2022.10.18更新)
2022年9月21日(水)~10月24日(月)
──いかに権勢を極めようと、絶世の美貌を備えようと、死して骸と化せば無意味となる──
仏道修行に、人の身体の不浄さを観想(ある特定の事柄に心を集中して、迷いを除こうとする行為)し、欲望を絶って悟りに近づく「不浄観」というものがあります。
その手法の一つ「九相(想)観」は、人の屍が土に還る様子を九つの段階に分けて観想することで、現世への執着を絶つものです。そして、九相を描いた「九相図」、それに漢詩・和歌を添えた「九相詩絵巻」が中世に成立し、近世には版本として人々に広まります。
今回は、大念仏寺蔵「九相詩絵巻」を展示します。中世末期の絵画資料としても価値の高い本品を通して、現代まで通じるテーマを考えます。
(谷口)
フロア / 9階 | コーナー / まちの生活 |
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