大阪歴史博物館では、平成24年7月25日(水)から10月22日(月)まで、8階特集展示室において特集展示「新発見!なにわの考古学2012」を開催します。
この特集展示では、平成22・23年度に大阪文化財研究所が行った大阪市内の遺跡発掘調査の中から、古墳時代のガラス玉鋳型[難波宮下層遺跡]、難波宮跡の
また、これまでの大阪市内の発掘調査で見つかった江戸時代の土人形や
大阪歴史博物館では、平成24年7月25日(水)から10月22日(月)まで、8階特集展示室において特集展示「新発見!なにわの考古学2012」を開催します。
この特集展示では、平成22・23年度に大阪文化財研究所が行った大阪市内の遺跡発掘調査の中から、古墳時代のガラス玉鋳型[難波宮下層遺跡]、難波宮跡の
また、これまでの大阪市内の発掘調査で見つかった江戸時代の土人形や
左2点はこれまでの調査で出土した鋳型
それ以外の鋳型は今回の調査で出土(右の棒状の2点は鋳型と共に出土した土製品)
(1)難波宮下層遺跡のガラス玉鋳型
中央区難波宮跡東方地域 古墳時代
難波宮跡東方地域の谷の中から古墳時代中期(5世紀)のガラス玉の鋳型が出土しました。粘土板に型となる多数の穴をあけ、これにガラスの粉を詰めて焼成し、一度に多数のガラス玉を製作するものです。これまで難波宮跡東部では5世紀から7世紀初頭までの時期の鋳型が出土しており、前期難波宮以前にこの一帯で長期にわたってガラス玉製作が行われていたことが明らかになりました。今回はこれまで出土したものもあわせて合計6点の鋳型を展示します。
大坂城跡山里丸で見つかった集水枡
(2)大坂城の金箔瓦と集水枡
中央区大坂城跡
豊臣期および江戸時代
大坂城跡山里丸の発掘調査では、豊臣期、徳川期、それぞれに重要な発見がありました。豊臣期については、金箔押瓦4点を展示します。金箔押瓦は限られた城郭にのみ使用が許された特別なもので、天下人・秀吉の金色に輝く大坂城をしのばせる貴重な資料です。江戸時代、徳川期の大坂城では、発掘で見つかった大規模な集水枡の写真パネルや戊辰戦争の際に焼けた瓦を展示します。江戸幕府が西国経営の要と位置づけた大坂城の地下構造の整備を具体的に示す重要な発見といえます。
中之島蔵屋敷跡(高松藩蔵屋敷)で
見つかった角筆(象牙製)
(3)各藩蔵屋敷の構造とくらし
北区中之島蔵屋敷跡・佐賀藩蔵屋敷跡、福島区福島蔵屋敷跡
江戸時代
堂島川の両岸では、高松藩や佐賀藩、人吉・臼杵藩の蔵屋敷が調査されました。高松藩蔵屋敷では、大きな礎石を並べた土蔵や、土管・石樋を埋設した暗渠などが見つかりました。土蔵の礎石は大量の栗石を詰めた基礎上に据えられ、中之島の砂地に建つ弱点を補強する構造になっています。各調査では国内外の高品質な陶磁器や
江戸時代の土製品
(4)大坂の土製玩具
中央区大坂城跡・大坂城下町跡、北区中之島蔵屋敷跡他 江戸時代
大坂城跡や大坂城下町跡、中之島蔵屋敷跡などの発掘調査では、江戸時代の土人形やままごと道具、