ロンギヌスの槍 2012年

刀身:三上孝徳(刀匠名 貞直) 橋本庄市
弐号機仕様 短刀<式波・プラグスーツ> 2012年

刀身:安藤祐介(刀匠名 広康)
彫刻・金具:片山恒(号 重恒)
研ぎ:福武審一
鞘・拵下地:石崎三郎
柄巻:三谷修史
塗り:岸野輝仁
金具:野口沙耶
全長34.4cm、刀身24.1cmの短刀である。鞘の朱色、柄の出目貫(だしめぬき)に象られた十字架は、エヴァンゲリオン2号機パイロット式波・アスカ・ラングレーをイメージさせる。さらに刀身の下部には、刀身彫刻師の片山重恒氏による欄間透しの技法によってプラグスーツ姿のアスカを彫り込む(写真)。
零号機仕様 脇指<龍と槍> 2012年

刀身:安藤祐介(刀匠名 広康)
彫刻:木下宗憲(号 宗風)
研ぎ:安井淳
小柄:満足浩次(刀匠名 弘次)
鞘・拵下地:石崎三郎
柄巻:橋本幸律
塗り:岸野輝仁
金具:野口沙耶
木下宗憲(号 宗風)
全長52.4cm、刃長40.1cmの脇指である。仏教の不動明王をあらわす「倶梨伽羅龍(くりからりゅう)」がロンギヌスの槍に巻きつく図柄を刀身に持つ(写真)。装剣金工師の木下宗風氏による彫刻である。
柄および鞘には零号機のカラーリングである山吹色と白色を使用し、柄頭には零号機頭頂部の緑色のパーツをイメージしたメノウを象嵌する。鍔は素銅(すあか:純銅)製であり、使徒来襲時にNERV本部のモニタに映し出される六角形を並べた警告マークを彫る。随所にエヴァンゲリオンのモチーフを盛り込んだ作品である。
全長332cm、重さ22,200gの二又槍である(写真)。アニメでのロンギヌスの槍は、エヴァンゲリオンよりさらに長く、今回製作されたロンギヌスの槍も人間の身長の二倍近くの長さに設計された。製作を担当した三上貞直刀匠と弟子の橋本庄市氏は、従来の工房にこの槍がおさまりきらないため、工房そのものを作り直して作品を完成させた。
日本刀の特徴である「地肌」を強調するために、玉鋼やニッケルの合金を層状に重ねる技法でつくられた「ダマスカス鋼」を使用しており、素材感の違いから鮮やかな「綾杉肌(あやすぎはだ)」と呼ばれる地肌模様を生み出している。