トプカプのエメラルド入り短剣(Topkapi Dagger)
■ 1740年代(オスマン帝国時代)■ 長さ35cm、幅6cm■ 金、宝石、七宝■ トプカプ宮殿博物館蔵トプカプ宮殿の最も有名な作品の一つです。巨大なエメラルド3個が柄一杯に飾られ、さやには大小様々なダイヤモンド、中央部にはかごに盛られた果物のエナメル七宝細密画が飾られています。柄頭には当時でも珍しい小型ロンドン製巻き時計がはめこまれています。
この短剣は、オスマン帝国のスルタン・マフムート一世(在位1730~1754年)がイラン・アフシャール朝の君主ナディール・シャーに贈呈するために作らせたものといわれています。しかしながら不幸にもイランで反乱が起こり、ナディール・シャーが殺害されてしまったため、オスマンの大使は来た道を引き返し、短剣はトプカプ宮殿の宝物殿に納められることになりました。
それ以来この短剣が国外に持ち出されるのは、2000年にオスマン帝国700周年を祝って開催されたアメリカ国内巡回展(Palace of Gold & Light展 ワシントンDC・コーコラン美術館、サンディエゴ美術館、フロリダ美術館)以来2度目のこととなります。
また、メリナ・メルクーリ主演の映画「トプカピ」(1964年・米)で世界的に有名です。
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