蓮華のリンテル
1点 8世紀 砂岩
プノンペン国立博物館所蔵
リンテルとは、建物の入口や窓の上に渡されたまぐさ石のことであり、植物模様や物語りを描いた彫刻などで華麗に装飾される。このリンテルは植物模様を施されたもので、中央にメダイヨン(楕円の額)を、その両側にアーチを配しており、両端には台座にのせられた花飾りがあしらわれる。アーチの縁には真珠が1列に並び、その上に図案化された真珠が描かれる。アーチの下には下げ飾りと組み合わされた花輪が見られるなど、前面が模様で埋めつくされたまさに絢爛豪華なリンテルである。